三柳早帆: 赤金の闇
(続き)
最近続いている南の窓辺での撮影。
しかし、夕湖や Elica とは全く異なる雰囲気が出来てしまう。光より翳を意識するのは、この子にある特別な印や顔立ちが私の妄想を掻き立てるからなのだろう。
訪れる人の殆どいないブログだから、私の妄想の一端を記しておくことにする。
彼女の家、三柳は水運で財を成した旧家という設定にしている。近在では並ぶもののない名家なのだが、当然ながら、禍福いずれもが顕著な歴史を有している。彼女は、その両方を背負わされる形の或る事件に、幼い時、巻き込まれてしまい、以来、出歩くことは稀。もっぱら屋敷の奥深くで過ごしている。中庭に面した小さな部屋から眺める空しか外を見ることはない。…
後は、その時々で、勝手なエピソードを拵えて眺めている。
笑顔は無理でも、涼やかな表情を撮ってみたいというのが、今のところ私の夢になっている。