Jean: Unnecessary
(続き)
ホワイトシートを広げた上に、父の椅子を置いた。
今日、箱から出したのは、この子。
THE BOOM 「気球に乗って」の「僕こそ不必要なものだから」という歌詞が不意に甦ってくる。
何故だか、ひどく悲しい。職場の若い女性に、出たばかりのJAPANESKAを貸してもらって「からたち野道」を聴いたのが、もう30年近く前になる。
「星のラブレター」の
年をとって生命がつきて星のかけらになっても
昨日聴かせた僕の歌町中に流れてる
のところへ来ると必ず W.H.Hodgson "The House on the Borderland "のことを考える。「異次元を覗く家」という邦題も好きだったが、「異次元」という語には、今ではいろんな手垢がついてしまった。もう使う気持ちにはなれない。
一緒に写っているのは7年ほど前に買ったハードカバー。全5巻だが、他の版で読めなかったものだけを購入したので、私は最初の2巻しか持っていない。