Alice38: The storm of colors

（続き）

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少し前に撮影した Alice の画像。鬱々とした気分を払拭したくて画面の色数を思いきり増やしている。寝転んで読んでいた有明集の影響もあるのだろう。
これを撮り終えて、今は少しばかり持ち直したのかもしれない。
全く閉じこもりきりというわけではない。30分ほどの未明のジョギングは続いている。ただ、今日の昼間、窓から眺めた遠くの山や街路樹の青さには、目を瞠った。肌寒かった日々が続いていたのに、あっという間に世界は初夏に変わっていた。
思ったのは、ごみごみした街中の公園のベンチで一人、缶ビールを飲むこと。やろうと思えば明日にでもできるのだが、何よりも人の目が厭だ。昭和に入ってすぐに自死した小説家の痩せこけた顔が目に浮かぶ。世の中の正義面した声に、息苦しさを感じていたのだろうか。
職を辞してからネオンの灯を眺めることがない。いつでも飲める。好きなだけ飲める。そう思ったら意外に飲まなくなった。新緑の公園の木々を眺めながら缶ビールと思ったけれど、多分そう思っただけ。実行はしないだろう。缶入りの水割りウィスキーを飲みながら、電車を何台も見送ることなら、何処かの駅のベンチでやっているのかもしれないが。